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コラム

税務・会計
2023.10.26

インボイス登録番号が10月1日までに未達の場合の対応について

 10月1日よりインボイス制度が始ました。今までと制度や事務処理が変わる中で、番号の申請・発行は完了しているが、どの時期の取引から交付すればいいのか分からない、申請はしているが現在番号が発行されていない等、疑問や不安はまだまだあるかと思います。
 今回はそんな疑問をクリアにしていきたいと思います。

 まずは『どの時期の取引から交付すればいいのか分からない』ですが、『10月1日の取引より交付する必要がある』です。
 インボイス発行事業者は、制度が始まる10月1日の取引よりインボイスの交付が義務付けられます。具体的には、商品等の「モノの販売」の場合は、出荷日や相手方の検収日など、「引渡しの日」として合理的な日が10月1日以降の際にインボイスの交付義務が生じます。「サービスの提供」の場合では、物の引渡しを要する際は「目的物の全部を引渡した日」、物の引渡しを要しない際は、「役務の全部を完了した日」が10月1日以降になると、インボイスの交付義務が生じることになります。
 必ずしも10月1日以降に交付する請求書等から対応が必要となるわけではなく、例えば、9月中の取引について10月に請求を行う場合は、インボイス対応の必要はありません。一方、9月中に請求書を出し10月に納品する場合は、インボイス対応の必要があり、納品のタイミングでインボイスを交付するか、登録番号を通知して請求書と併せて保存を求めるなどの対応をとることになります。

 次に『10月1日時点で登録通知番号が発行されていない』場合ですが、登録通知が未達でも対応は可能です。
 10月1日を迎えても、インボイスの登録通知が届かない場合、売手は登録通知を受けた後、買手に登録番号を知らせる事後的な対応をすることになります。

【参考】
①:事前にインボイスの交付が遅れる旨を先方に伝え、通知後にインボイスを交付する。
②:通知を受けるまでは登録番号のない請求書等を交付し、通知後に改めてインボイスを交付し直す。
③:通知後にすでに交付した請求書等との関連性を明らかにした上で、インボイスに不足する登録番号を書類やメール等でお知らせする。
※ 小売店など取引後に個別に登録番号を知らせる等の事後的な対応が困難な場合は、HP等に登録番号を掲示等する対応をとることも可能です。

 こうした取扱は、売手が登録申請を9月までに行ったが、10月1日までに登録通知が届かなかった場合の経過的な取扱いであり、登録番号を記載したインボイスを交付できるようになった日以降は、記載事項を満たしたインボイスの交付が必要となります。

 買手としては、売手から事後的に受領等した登録番号のお知らせ等を保存することで仕入税額控除を適用できます。消費税の申告期限までに売手から登録番号のお知らせ等がない場合でも、事前に売手がインボイス発行事業者の登録を受ける旨を確認できていれば、事後的に交付された登録番号のお知らせ等の保存を条件に登録番号のない請求書等に基づいて仕入税額控除が可能です。

 以上が、登録番号が10月1日までに未達の場合の対応となります。未達でも慌てず、適切な対応をしていきましょう。

大阪の税理士 杉本会計事務所
大阪市東住吉区杭全3-4-4
法人第3課 森本

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